夜、布団に入って
娘の手に親指を添わすと、
ギュッと握り返してくる。
2年前、
彼女がこの世に生を受けたとき、
初めて指を出したときと同じ。
巡る2年間の思い出とともに、
今、彼女が生きていることを実感する。
あのときも強い生を訴えてきた。
人生は一度。
私自身は、
その一度の人生の折り返し地点に近づいている。
あと今まで生きてきた倍くらいか。
私にできることなんて米粒のように小さい。
だからこそ、
それを自覚した上で、
この小さな両手を精一杯広げて、
できる限り多くの子どもたちの可能性を広げたいと思う。
生まれて命消えるまで、
出逢える数少ない人々を、
全力で幸せにしたいと思う。