朝、娘を保育園に送るとき、必ず掃除をしている人がいる。
保育園への通り道、古紙回収業者の人。
来る日も来る日も門から道路まで水を撒いて雑巾で拭いて。
暑い夏はTシャツ一枚で汗をかきながら、今の時期は白い息を吐きながら。
一日ぐらいしなくてもよさそうなものだが、毎日必ず。
誰も見ているわけではない。
同僚も古紙回収に一生懸命で絶対に見ていない。
掃除をするかしないか、どれくらいまで徹底するかはその人次第。
でもその人はしている。
そういえば、いつ段ボールを持って行っても、必ず手をとめて笑顔で受け取ってくれる。
どんなに少量でも別の仕事をしていても。
こんな人たちが働いている会社はどんなものなんだろうと調べみる。
昭和49年創業で市内に9店舗の支店や工場。
あぁ、そういうことだな。
長く愛され続いているのには理由がある。
愚直に、そして真摯に毎日を積み重ねることだけがその歴史を作る。
ずっとやっていなかった窓ふきをした。